施術考察 ケース1-①
こんにちは!Rinealの見澤です!
今回は今まで書かせていただいた内容を踏まえて、ご来院いただいた方のお悩みを具体的に考察していく記事にしたいと思います!
(もちろん個人が特定できない形でご紹介させていただきます)
ではさっそく見ていきましょう!
ケース紹介
今回ご紹介するのは脚の太さでご来院いただいた女性のケースです。
主なお悩み(主訴)は子どものころから太もものあたりが太いのが気になっていたとのことです。
全身的な肥満というより、太ももからお尻にかけて局所の太さに悩まれているとのことです。
ではさっそく施術時の流れに沿って考察していきたいと思います。(今回の記事ではダイエット的な要素ではなく、治療的な目線での検討になっていくかと思います。)
西洋医学的身体所見①
カウンセリング
詳細な内容はここでは割愛しますが、今までに大きなケガや病気はしたことがなく(既往歴なし)、出産歴はあるという方です。大きな体重変動もあまりなかったとのことです。脚の太さ以外に肩こりにも慢性的に悩まれているとのことです。その他特記事項としては、最近でもたまに子どもをだっこすることがある、生活様式は洋式の生活であるといった内容が聞かれました。
第一印象
立ち姿勢:やや反り腰があり、肩甲骨の内側や背中をそらせる筋肉、後頭部に力が入っているからか、背骨の胸椎の部分(首の付け根から腰の上までの背骨の部分)が反っており、顎が少しだけ前に出た姿勢をとっていました。若干内股気味の立ち姿勢で、股関節も内旋しています。
座り姿勢:背筋を伸ばして座られています。立ち姿勢同様でやや肩の周りに力が入っている印象です。
施術者の考察①
まず、主訴のところで「子どものころから」というワードがありました。この点が一つ気になるポイントになります。成長段階から今までお悩みが続いていたということは、もともとの骨や関節の影響があったのかな?という疑問が挙がります。この後の評価の中でチェックをするポイントになります。
次に第一印象からです。「反り腰」があるという点に関しては、「子どものころから」というお話を踏まえると、以前の記事でお話した「股関節の受け皿(臼蓋)の浅さ、前捻角(股関節のねじれ)」が関係している可能性があるかな?と思います。単に筋肉の問題で反り腰が出ることも多いですが、頭には臼蓋のことや、前捻角のことも残しておきたいと思います。
逆に、「反り腰」と合わせて、「胸椎の反りや後頭部の筋肉に力が入っていそう」ということ、カウンセリングと合わせて、「最近も子どもを抱っこすることがある」ということを踏まえると、(お子さまの体格などはわかりませんが)抱っこをするときに、腕の力というより、背中の力を使って“よいしょ”と持ち上げているのかななんて推察がされます。
そのため、この反り腰は一つ注意してみるポイントとなります。
ここまでの内容をご相談のお悩みと照らし合わせると、可能性として考えられる点は、
1.骨盤が前傾(前に傾いている)していることで、大腿骨が内旋し、大転子が前方に来ることで太く見えている
2.反り腰になっていることで、立っているときにお尻の筋肉や太ももの裏側の筋肉がうまく使えず、太ももの前側の筋肉をたくさん使ってしまっていることで、太ももの前側の筋肉が硬くなり太く見えている
3.お尻の筋肉がうまく使えていないことで、太ももの前側の外側の筋肉(大腿筋膜張筋)をよく使うようになり、その部分が張り出して太く見える
4.お尻の筋肉や太ももの裏側の筋肉がうまく使えていないことで、筋量や筋力が低下し、ヒップのラインが崩れて見えてしまう
5.反り腰からの影響、日常生活での動作の影響(子どもを抱っこすること、もしくはいい姿勢でいる必要がある場面が多いなんてこともあるかもしれません)があり、胸椎の過度な反りを来たしている、胸椎が反ることで後頭部から頸椎(背骨の首の部分)の反りも出てくるが、目線を真っすぐにするために顎を引いている、それにより常に肩が少しすくむ形になり、肩こりが取りにくいという状況が続いている
6.また、反り腰があること、お尻の力がうまく使えていないと可能性があるということを考えると、普段お身体を動かす際に体幹の筋力がうまく使えていないことで本来使うべき筋肉がうまく使えていない可能性もある
なんてことを考えます。
お悩みの内容とカウンセリング、第一印象からこんな想像を立てたあと、チェックしていくポイントの優先順位を立てます。その後実際にお身体を触らせていただいたり、動かしたりして、改善すべきポイントの優先順位をつけていきます。
まとめ
今回はお悩みの原因を探していくにあたっての施術者の考え方を、カウンセリングと第一印象の部分から考察しました。
次回の記事では実際に触診やお身体を動かさせていただく評価などをしたときの考えや改善までの方針についてお話していきたいと思います。
専門用語も出てきていますので、疑問点や気になる点がある方はお気軽にご質問ください!
最後までお読みいただきありがとうございました!
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