施術考察 ケース1-⑤
みなさまこんにちは!Rinealの見澤です!
今回で5記事目になりますが、これまでの4記事では施術時の考え方や改善点の出し方とその優先順位付けについて、実際のケースに基づいて書かせていただきました。今回は優先順位をつけた改善ポイントについて、どのような施術行うか、ご自宅ではどのようなセルフトレーニングを行っていただくかについて考えていきたいと思います。
前回、前々回の記事をまだ見られていない方はこちら(施術考察 ケース1-①)、(施術考察 ケース1-②)、(施術考察 ケース1-③)、(施術考察 ケース1-④)からご覧ください。
では、前回の内容のおさらいからしていきたいと思います!
前回の内容
前回の記事では、お悩みに関して評価を行い、挙がった問題点に対して改善していく優先順位をつけました。
ⅰ)骨盤を前傾させ、股関節伸展制限の原因となる腸腰筋、大腿筋膜張筋の硬さの改善(骨盤の過前傾改善を目標に)
ⅱ)股関節が内旋位となっており、外旋制限があるため、股関節外旋可動域の改善(大転子部の位置を改善するため)
ⅲ)脊柱の全般的な屈曲制限の改善(反り腰の改善のため)
ⅳ)腹横筋をはじめ下部体幹筋力の改善(反り腰や動作時の背中の力の入りすぎを改善するため)と大殿筋・中殿筋・股関節外旋筋の筋力強化(姿勢を支えられるだけの力をつけるため)
ⅴ)姿勢保持の練習や動作練習、身体にあった良い姿勢の定着を目標とした感覚練習やバランス練習など(長期間の姿勢不良があったため少しずつ改善をしていく)
といったことが治療方針と考えました(施術者によって様々な意見があるかと思いますが、私の考えです)。
このような方針で施術を行っていき、その場限りだけでの脚痩せでなく、長期的に脚の健康を保ちつつの脚の太さの改善を目指すのはいかがでしょうか、ということをご提案させていただきました。
ここまでが前回の内容となっています。
それではこれらに対して行っていく治療内容を見ていきましょう!
施術内容とセルフエクササイズ
評価結果から施術内容を考えていきますが、施術も評価となります。…なにを言っているんだとなるかと思いますが、施術をしていて体がどう反応するかということや、施術前後でどのような変化が出るか、または変化が出ないのかということも重要な判断材料となってきます。そのため、施術内容は一度考えて終わりではなく、都度というよりは毎回変化していきます。
施術対象となるところは様々ありますが、今回のケースの場合、大きく分けると、
・筋の硬さ
・関節の動き(可動域)
・筋力(筋肉の使い方)
・体の使い方(動作や歩行など)
になります。
まずは筋の硬さに対しては以下のようにアプローチをしていきます。
徒手や鍼施術を行い、問題となっている筋を緩めていく→筋の硬さに応じてスタティックストレッチ(関節を動かし、筋肉が伸びる位置で止める)を行う、緩めたい筋肉に力をいれてもらう(筋肉の特性として、筋肉は適量の力が入ると緩んむというものがあります)→硬さのチェックを再度行う→改善が乏しければ再度行う…
次に筋肉が緩んだ後は筋肉の使い方を練習する、もしくは関節の可動域を広げる練習をしていくことになります。どちらを先にやっていくかは筋ごとに異なったり、ケースバイケースとなります。筋肉の使い方の練習は、対象とする筋が使われやすい状況で、収縮を意識しながらそこをピンポイントで使うように練習をします。場合によっては介助をしながら行ったり、低周波電気治療器といわれる器具を使いながら筋肉の使い方を練習します。それ以外に筋力や筋量を上げる目的や、筋持久力を向上させる目的の運動を行います。
体の使い方に関しては、主に改善すべき動作をもとに練習をしていきます。実際にその動作を行い、改善点を意識して行う場合や、条件を設定して行う場合などがあります。さらに、意識しても行えない場合では、その動作を分解して、より細かい練習をすることもあります。例えば、立ち上がりの動きの際に反動をつけないと立てない場合では、まずはしっかり前方に重心を移動する練習を行うことや、使えていない筋肉を使う練習を先に行う場合も多くあります。
今回のケースの方の場合では、
骨盤の可動域改善を目標に、腸腰筋や大腿筋。膜張筋、大腿四頭筋の柔軟性を獲得する。それと同時に骨盤の可動域練習を行う。
股関節の外旋可動域改善を目標に、股関節を内旋・外旋させる筋肉の柔軟性を獲得する。これも並行して股関節外旋可動域練習を行う。
脊柱の動きに関しては、まずは制限の原因となっている筋肉は柔軟性を獲得するようアプローチをする。その後、個別の脊椎の動きが出るように徒手療法を行う。その後に脊椎を動かすような練習をしていく。
身体自身が無理に頑張らずに姿勢を保てるように、弱っている筋肉やうまく使えていない筋肉のトレーニングを行う。
といった内容で施術を行います。
また、それぞれの項目に関してご自宅で行っていただく運動を指導させていただきました。
ご自宅での運動に関しては、ご本人から日中の生活では横になる時間を確保するのがなかなか難しいとの話が合ったので、座ってできる運動や、立っているときにできる運動を中心に指導させていただきました。トータルでの運動時間も長くならないよう、これに関しても優先順位をつけて、運動の順番も決めていきました。
以上が、施術内容とセルフトレーニングの内容になります。
まとめ
5記事と長くなってしまいましたが、モデルケースを挙げさせていただき、施術の流れや内容を考察していきました。
今回のこのお話は初回のご来院時の内容となります。2回目のご来院時は再度お身体をチェックさせていただき、ご自宅で正しく運動が行えているかの確認というところから始まります。
今回は関節や筋肉的な側面からのお話になりましたが、皮膚や脂肪なども脚の太さには大いに関係しています。そちらに関しての考え方や施術内容に関してはまた今後お話させていただきたいと思います。
また、施術の内容や考え方は施術者の数だけことなったものがあります。今回書かせていただいた内容は当院での施術の流れや考え方になっていますのでご了承ください。
長くなりましたが、、、最後までお読みいただきありがとうございました!
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