膝が痛む場所別チェック|内側・外側・前側・裏側の違い
みなさまこんにちは!中央区八丁堀で膝の痛みに特化した治療院「脚の専門院リネアル」の見澤です!
膝の専門治療を行っている当院にはたくさんの膝の痛みでお悩みの方が来院されます。
その中でも皆様が膝の痛みでインターネットなどで検索されるワードの組み合わせとして「膝」「痛み」+「部位」という組み合わせで探されているということを多く効きます。
そこで今回は「膝の内側が痛い」「膝の外側が違和感がある」など皆様が気になっている部位ごとの痛みの原因や対処法について理学療法士、鍼灸師目線で膝の専門医と意見を交換しながら得た情報を共有、徹底解説します。
この記事では、痛む場所ごとの原因疾患、セルフケアの方法、そして現場で実際に効果を上げている鍼灸治療や再生医療との併用療法についてもご紹介します。ぜひご興味のある部分を読んでいただけたらと思います!
目次
1.膝の痛みは「場所」で原因が分かる——専門家が見る診断ポイント
1.膝の痛みは「場所」で原因が分かる——専門家が見るポイント
整形外科医や理学療法士が膝の診察で最初に確認するのが「どこが痛いか」です。これは単なる問診ではなく、膝関節の解剖学的構造に基づいた重要な診断プロセスです。
膝関節の構造と痛みの関係
膝は、大腿骨・脛骨・膝蓋骨(膝のお皿)の3つの骨と、内側・外側側副靱帯、前・後十字靱帯、内側・外側半月板、そして多数の腱や筋肉で構成されています。それぞれの組織には固有の位置があり、そこに問題が起きれば、その場所に痛みが現れます。
臨床現場では、患者さんに「一本指で痛い場所を指してください」とお願いします。指が膝の内側を指せば変形性膝関節症や鵞足炎、外側なら腸脛靱帯炎、前側なら膝蓋腱炎や膝蓋大腿関節症——このように、痛みの場所は「疾患の地図」として機能するのです。
理学療法士が行う場所別の評価法
私たち理学療法士は、痛みの場所に加えて以下の点を総合的に評価します。
圧痛点の確認
指で押して痛みが再現される場所を特定します。表層の痛みか深部の痛みかも重要な情報です。
動作時痛のパターン
階段の上りで痛い→膝蓋腱炎、大腿四頭筋の問題
階段の下りで痛い→膝蓋大腿関節症、変形性膝関節症
しゃがむと痛い→半月板損傷、膝蓋下脂肪体炎
ひねると痛い→靱帯損傷、半月板損傷
など痛みの出方の情報をもとに様々な推論をします。
腫れの有無と範囲
関節内に水が溜まっているか(関節水腫)、局所的な腫れか、広範囲の腫れかで原因が変わります。
これらの情報を組み合わせることで、画像診断なしでもかなり正確に原因を推測できるのです。
2.膝の内側が痛い場合に多い原因
膝の内側の痛みは、当院で最も多く診る症状です。特に50代以降の女性や、O脚の方に頻繁に見られます。
変形性膝関節症(内側型)
臨床所見
変形性膝関節症は、膝関節の軟骨が経年的にすり減り、骨同士が直接接触することで痛みや炎症を引き起こす疾患です。日本では2,530万人が罹患していると推計されており(2020年東京大学研究グループ)、その多くは内側型です。
特徴的な症状
・動き始めの痛み
・階段降下時の痛み増強
・正座が困難
・膝の内反変形(O脚)の進行
・関節水腫(膝に水が溜まる)
なぜ内側に多いのか
日本人の約8割はO脚傾向があり、歩行時に膝の内側に体重の3〜5倍の荷重がかかります。この過剰な負荷が軟骨の摩耗を加速させるのです。
当院に来られる患者様では、整形外科に行って変形性膝関節症と言われヒアルロン酸注射をしていたがなかなか良くならない、接骨院に何件も行ったが改善しないという方が多くいらっしゃいます。
そのような方々の中には、実際には変形性膝関節症による痛みというより鵞足炎の痛みが強く出ている、膝蓋腱の痛みが強く出ているといった方も多くいらっしゃいます。
変形性膝関節症と診断されていても、実際に出ている痛みが変形によるものとは限りません。
そのため先ほどの検査が非常に重要になります。
鍼灸・理学療法でのアプローチ
変形性膝関節症では大腿骨と脛骨、膝蓋骨のアライメント不良(骨のねじれや並びの悪さ)が多く見られます。
また、内側広筋(VMO)の筋力低下が著明なケースが多く見られます。当院では鍼灸治療と徒手療法、運動療法を並行して行うことで膝のアライメントを調整することや、痛みの原因である筋肉そのものの施術、使えていない筋肉を使えるように練習することなどを行い痛みを減らしていきます。
2022年のシステマティックレビュー(Acupuncture for knee osteoarthritis: a systematic review)では、鍼灸治療が変形性膝関節症の疼痛緩和と機能改善に有効であることが示されています。
鵞足炎(がそくえん)
臨床所見
縫工筋、薄筋、半腱様筋の3つの腱が脛骨内側に付着する部分(鵞足部)の炎症です。ランナーや急に運動量を増やした方に多発します。特にKnee in(ニーイン)と呼ばれる、動作時に膝が内側に入ってしまうことが大きく関係しています。
特徴的な症状
・膝のお皿から5cm下の内側に限局した痛み、また筋そのものの痛み
・階段昇降時の痛み
・朝の一歩目の痛み
・触ると熱感がある
なぜ「鵞足」と呼ばれるのか
3つの腱が付着する様子がガチョウの足跡に似ていることから命名されました。
治療経験から
鵞足炎は変形性膝関節症と非常に近い部位で痛みが出ます。
そのため整形外科でも変形性膝関節症と診断され、注射を行ったが痛みが改善しないというケースが非常に多く見られます。
鵞足炎は、股関節の内旋制限や足部の回内が原因となっていることが多く見られます。膝だけでなく、運動連鎖全体を評価することが回復の鍵です。鍼灸では鵞足部への直接刺鍼が著効することが多く、1〜3回の治療で改善する症例が大半です。
内側半月板損傷
臨床所見
膝のクッション役である半月板の損傷です。外傷性と変性断裂があり、40代以降は変性断裂が増加します。
特徴的な症状
・関節裂隙の圧痛
・膝のロッキング(急に膝が動かなくなる)
・しゃがみ込み困難
保存療法と手術の境界線
MRI検査で確定診断しますが、小さな損傷や変性断裂は保存療法(理学療法・鍼灸・薬物療法)で改善することも多くあります。まずはロッキング症状がなければ、まず3ヶ月の保存療法を試みる価値があります。

3.膝の外側が痛い場合に多い原因
膝の外側痛は、スポーツ愛好家や活動的な方に多く見られる症状です。内側痛とは異なるメカニズムで発症します。
腸脛靱帯炎(ランナー膝)
臨床所見
太ももの外側を縦に走る腸脛靱帯が、膝の外側顆(骨の出っ張り)と繰り返し摩擦することで炎症を起こします。
特徴的な症状
・膝外側の限局した痛み(お皿の外側当たり)
・ランニング中、一定距離で必ず痛み出す(5kmで必ず痛むなど)
・下り坂で増悪
発症メカニズムの最新知見
従来は「摩擦」が原因とされていましたが、近年の研究では腸脛靱帯下の脂肪組織の炎症が主因という説が有力です(Journal of Orthopaedic & Sports Physical Therapy, 2015)。
臨床での治療成績
私の治療院では、腸脛靱帯炎の患者さんに対し、大腿筋膜張筋と中殿筋への鍼灸治療、フォームローラーでの筋膜リリース、そして股関節外転筋の強化を組み合わせています。約8割の症例で4〜6週以内に競技復帰が可能です。
重要なのは、痛みが出たら「すぐに休むもしくは入念なストレッチを行う」ことです。無理に走り続けると慢性化し、回復に数ヶ月を要することがあります。
外側半月板損傷
臨床所見
内側半月板損傷より頻度は低いですが、急激な回旋動作で発症します。
特徴的な症状
・外側関節裂隙の圧痛
・膝を深く曲げると外側に痛み
・ロッキング症状
内側と外側の違い
外側半月板は内側より可動性が高いため、比較的損傷しにくいとされています。しかし、一度損傷すると、内側より手術適応となるケースが多い印象があります。
O脚変形による外側痛
臨床所見
O脚が進行すると、膝の内側に荷重が集中する一方で、外側の靱帯や腱が過度に伸張されます。
特徴的な症状
・立位で外側の張り感
・長時間歩行後の外側痛
・外側広筋の過緊張
治療のポイント
インソール(足底板)で荷重バランスを調整することが有効です。また、鍼灸で外側広筋や腸脛靱帯の緊張を緩和し、理学療法で内側筋群を強化することで、O脚進行を遅らせることができます。
4.膝の前側(お皿周囲)が痛い場合に多い原因
膝蓋骨(お皿)周辺の痛みは、若年層から高齢者まで幅広く見られ、原因疾患も多岐にわたります。
膝蓋腱炎(ジャンパー膝)
臨床所見
膝蓋骨下端から膝蓋腱にかけての炎症です。ジャンプ動作の繰り返しで発症するため「ジャンパー膝」と呼ばれます。
特徴的な症状
・膝蓋骨下端の限局した圧痛
・ジャンプ・着地時の鋭い痛み
・スクワット動作での痛み
・朝の痛みが強く、動くと軽減
発症メカニズム
大腿四頭筋の収縮により膝蓋腱に繰り返しストレスがかかり、腱の微小損傷と炎症が生じます。超音波画像検査では腱の肥厚や低エコー像が確認されます。
治療での注意点
完全休養は筋力低下を招くため、痛みのない範囲での運動継続が推奨されます。私の治療では、鍼灸で膝蓋腱周囲の血流改善を図りながら、大腿四頭筋の収縮練習を段階的に導入します。
膝蓋大腿関節症
臨床所見
膝蓋骨と大腿骨の間の関節(膝蓋大腿関節)の軟骨損傷です。若い女性に多く、階段降下時の痛みが特徴です。
特徴的な症状
・階段降下時の膝前面痛
・長時間座位後の立ち上がり時の痛み
・膝蓋骨の圧迫・滑走時の軋轢音(ゴリゴリいう)
・しゃがみ込み困難
なぜ若い女性に多いのか
女性は男性に比べて骨盤が広く、Q角(大腿骨と膝蓋腱のなす角度)が大きいため、膝蓋骨が外側に偏位しやすい解剖学的特徴があります。これにより膝蓋骨の不均等な荷重が生じ、軟骨損傷のリスクが高まります。
臨床での対応
内側広筋斜頭(VMO)の選択的強化が治療の鍵です。鍼灸でVMOの活性化を促し、理学療法でステップダウンエクササイズやミニスクワットを指導します。約7割の症例で保存療法により改善が見られます。
膝蓋下脂肪体炎
臨床所見
膝蓋腱の後方にある脂肪組織(膝蓋下脂肪体)の炎症です。見落とされやすい疾患ですが、前面痛の重要な原因の一つです。
特徴的な症状
・膝蓋腱の両側(内外側)の圧痛
・膝伸展時の痛み(最終伸展で増強)
・膝蓋骨下縁の腫脹
・膝を伸ばして保持すると痛みが増す
診断と治療
MRIで脂肪体の炎症像(高信号)を確認します。鍼灸治療が著効する疾患の一つで、膝蓋腱両側への刺鍼により、1〜2回の治療で劇的に改善する症例を多数経験しています。
オスグッド・シュラッター病
臨床所見
成長期(10〜15歳)の子どもに発症する膝蓋腱付着部の炎症です。脛骨粗面(膝下の骨の出っ張り)が牽引され、骨端核の剥離を伴うこともあります。
特徴的な症状
・脛骨粗面(すねの正面の骨)の骨性隆起(でっぱり)と圧痛
・運動時・運動後の痛み
・膝をつくと痛い
対応の基本
完全休養ではなく、痛みのコントロールをしながら活動を継続します。大腿四頭筋のストレッチ、アイシング、そして適切な運動量調整が重要です。

5.膝の裏側が痛い場合に多い原因
膝裏の痛みは見落とされがちですが、時に重大な疾患のサインであることもあり、注意深い評価が必要です。
ベーカー嚢腫(膝窩嚢腫)
臨床所見
膝関節の後方に関節液が貯留し、嚢腫を形成した状態です。多くは変形性膝関節症や半月板損傷など、膝関節内の問題に続発します。
特徴的な症状
・膝裏の軟らかい膨隆(触診で確認可能)
・膝屈曲時の圧迫感・痛み
・ふくらはぎへの放散痛
・夕方に増悪(日中の活動で関節液が増加)
・嚢腫が破裂すると
まれにベーカー嚢腫が破裂し、ふくらはぎに激痛と腫脹が生じることがあります。深部静脈血栓症(後述)との鑑別が重要です。
治療アプローチ
小さな嚢腫は経過観察、大きなものは穿刺吸引を行います。しかし再発率が高いため、根本原因(変形性膝関節症など)の治療が不可欠です。
膝窩筋腱炎
臨床所見
膝裏の小さな筋肉(膝窩筋)の腱に炎症が起きる疾患です。下り坂での膝の安定化に関与するため、トレイルランナーや登山者に多発します。
特徴的な症状
・膝裏外側の限局した痛み
・下り坂・階段降下時の痛み増強
・深屈曲時の痛み
鑑別診断
外側半月板損傷や腸脛靱帯炎と症状が似ているため、圧痛点の正確な確認が重要です。
治療経験
膝窩筋は深層にあるため、鍼灸治療が効果的です。腓腹筋外側頭の緊張も関与していることが多く、ふくらはぎへのアプローチも併用します。
ハムストリングスの問題(筋緊張・肉離れ)
臨床所見
太もも裏の筋肉群(ハムストリングス)の過緊張や肉離れにより、膝裏に痛みが放散します。
特徴的な症状
・膝裏から太もも裏にかけての突っ張り感
・前屈時の痛み
・長時間座位後の痛み
・肉離れの場合は受傷時の「ブチッ」という音
デスクワーカーに多い理由
長時間の座位により、ハムストリングスは短縮位で固定され、筋の柔軟性が低下します。これが膝裏の慢性的な痛みの原因となります。
治療の実際
鍼灸でハムストリングスの筋緊張を緩和し、ストレッチとエクササイズで柔軟性と筋力を取り戻します。多くの症例で2〜4週間で改善が見られます。
深部静脈血栓症(DVT)——見逃せない重大疾患
臨床所見
膝裏からふくらはぎの深部静脈に血栓が形成される疾患です。血栓が肺に飛べば肺塞栓症を起こし、生命に関わります。
特徴的な症状
・片足のみの突然の腫脹と痛み
・ふくらはぎの熱感・発赤
・つま先を挙げると痛みが増強する
・長時間の飛行機移動・手術後に発症
緊急性の判断
※以下の症状があれば、救急受診が必要です。
・突然の呼吸困難・胸痛
・片足のみの急激な腫脹
治療院での対応
DVTが疑われる場合、私たちは治療を行わず、直ちに医療機関への受診を勧めます。鍼灸治療やマッサージは禁忌です。
幸い、この疾患は頻度が低いですが、見逃せば命に関わるため、膝裏の痛みでは必ず念頭に置いています。
注意すべきサイン
以下の症状がある場合は、セルフケアを中止し、すぐに医療機関を受診してください。
– 片足だけの突然の腫れと痛み
– ふくらはぎの熱感・発赤
– 膝裏の膨らみが急激に大きくなる
– 呼吸困難や胸痛を伴う
6. よくある誤解・注意点——膝痛治療で気をつけたいこと
長年の臨床経験から、患者さんが陥りやすい誤解や、治療を妨げる考え方についてお伝えします。
誤解1:「膝に水が溜まったら抜くと癖になる」
真実
これは医学的根拠のない俗説です。関節水腫(膝に水が溜まる)は、膝関節内の炎症に対する身体の反応です。水を抜いても癖にはなりません。
膝が曲がりにくいときなど適切なタイミングで穿刺(水を抜く処置)を行うことは、治療の一環として重要です。
臨床での対応
関節水腫が著明な場合、整形外科医と連携して穿刺を行い、その後に膝を曲げる可動域練習などを行います。炎症の原因を取り除かなければ、水は何度でも溜まります。
誤解2:「痛いときは完全に安静にすべき」
真実
過度の安静は、筋力低下と関節拘縮(関節が固まる)を招き、回復を遅らせます。現代の整形外科学では、「痛みのない範囲での運動継続」が推奨されています。
適切な運動量の目安
– 運動中の痛みが10段階で3以下
– 運動後2時間以内に痛みが元のレベルに戻る
– 翌朝に痛みの増悪がない
これらを満たす範囲での運動は、むしろ回復を促進します。
誤解3:「注射は怖い、できるだけ避けたい」
真実
ヒアルロン酸注射やステロイド注射は、適切に使用すれば安全で効果的な治療法です。
ヒアルロン酸注射の役割
関節軟骨の保護と潤滑作用があり、変形性膝関節症の標準的治療の一つです。週1回、計5回の投与が一般的で、効果は3〜6ヶ月持続します。
ステロイド注射の役割
強力な抗炎症作用があり、急性の炎症を素早く抑えます。ただし、頻回投与は軟骨破壊のリスクがあるため、年3〜4回以内、多くても1~2か月に1度程度と制限すべきとされています。
私の見解
注射治療と鍼灸・理学療法は対立するものではなく、相補的に活用すべきです。注射で炎症を抑えた後、鍼灸と理学療法で筋力と可動域を取り戻すことで、より良い結果が得られます。
誤解4:「軟骨は再生しないから、変形性膝関節症は治らない」
真実
確かに一度失われた軟骨の完全再生は困難ですが、「進行を遅らせる」「痛みをコントロールする」「機能を改善する」ことは十分可能です。
再生医療の可能性
近年、幹細胞治療やPRP(多血小板血漿)療法、APS(自己タンパク質溶液)療法など、自己の血液成分を用いた再生医療が注目されています。これらは軟骨の修復を促進し、炎症を抑える効果が期待されています。
当院では、再生医療と鍼灸・理学療法を併用することで、人工膝関節置換術を回避できた症例を多数経験しています。
注意点:「痛み止めへの依存」
問題点
NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)の長期服用は、胃腸障害、腎機能障害、心血管リスクの増加などの副作用があります。
適切な使い方
– 急性期の短期間使用は有効
– 慢性期は最小限の使用にとどめる
– 痛み止めに頼らず、根本原因へのアプローチを
私は患者さんに「痛み止めは適切に使うと有効ですが、対症療法です」と伝えています。薬で痛みをコントロールしながら、鍼灸・理学療法で身体の機能を取り戻すことが理想です。
7.まとめ——痛みの場所を知ることが回復への第一歩
ここまで、膝の痛みを場所別に詳しく解説してきました。最後に重要なポイントをまとめます。
痛みの場所は「原因の地図」
膝の内側、外側、前側、裏側——痛む場所によって原因疾患が異なります。自分の痛みがどこにあるのかを正確に把握することが、適切な治療への第一歩です。
セルフケアの重要性
軽度の症状や予防には、ストレッチ、筋力トレーニング、生活習慣の改善が非常に効果的です。ただし、痛みを我慢してまで行うのは逆効果です。
専門家への相談タイミング
以下の場合は、セルフケアだけでなく専門家の評価を受けることをお勧めします。
– 2週間以上改善しない
– 日常生活に支障がある
– 夜間痛がある
– 急激な腫れや熱感がある
– 膝がロックする(動かなくなる)
多角的アプローチの重要性
膝の痛みに対して、「これだけで治る」という単一の治療法はありません。鍼灸、理学療法、薬物療法、注射療法、再生医療——それぞれに長所と短所があり、組み合わせることで最大の効果が得られます。
「西洋医学と東洋医学の融合」こそが、痛みの治療の理想形だと信じています。
膝の痛みは、年齢のせいだけではありません。適切な診断と治療により、多くの場合で改善が期待できます。
「もう年だから仕方ない」
「手術しかない」
「一生この痛みと付き合うしかない」
そう諦めている方にこそ、改めて広い視野で膝の状態を確認することが有効です。
膝は人生の質(QOL)を大きく左右する関節です。旅行を楽しむ、孫と遊ぶ、趣味のスポーツを続ける——そんな当たり前の日常を取り戻すために、私たち専門家がサポートします。
まずは、痛みの場所を確認することから始めてください。そして、必要であれば専門家にご相談ください!
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