足の骨のでっぱり…これは悪いものなのか?
みなさまこんにちは!Rinealの見澤です!
前回の投稿からだいぶ時間が空いてしまいました。
今週は八丁堀の近くでお祭りをやっているようです!お祭りといったらお神輿や山車が出てにぎやかですね!そんなお祭りでも足のトラブルはよく聞きますが(何でもかんでも足につなげてすいません!)、鼻緒でのすれや、靴擦れ、踵の痛みなどがありますね。今日は靴擦れなどにも少し関係してくるお話をしたいと思います!
皆さんは自分の足と他の人の足を見比べたことはありますか?他人の足を見たときに「なんか自分の足と違う」とか、「私この骨がすごく出っ張っているんだけど」と思った経験がある人も意外と少なくないと思います。
今日はその骨のでっぱりについて解説したいと思います!
目次
1.はじめに
2.余剰骨障害の概要
3.有痛性外脛骨
3.1 病態 3.2 症状 3.3 原因 3.4 有病率 3.5 診断方法 3.6 治療方法
4.他の余剰骨障害の紹介
4.1 三角骨 4.2 種子骨障害
5.定期的なフォローアップとメンテナンス
6.おわりに
1. はじめに
足の健康は、日常生活の質に大きく影響します。足の痛みや不快感があると、歩行や運動が困難になり、生活の質が低下します。今日お話するのは「余剰骨(よじょうこつ)障害」についてです。本記事では、特に有痛性外脛骨(ゆうつうせいがいけいこつ)について詳しく解説し、他の代表的な余剰骨障害についても簡単に紹介したいと思います。
2. 余剰骨障害の概要
余剰骨障害(アクセサリーボーン)は、通常の骨格にはない余分な骨が存在することで生じる障害です。これらの余剰骨は、しばしば痛みや機能障害を引き起こし、特定の動作や圧力によって症状が悪化することがあります。
3. 有痛性外脛骨
3.1 病態
有痛性外脛骨(ゆうつうせいがいけいこつ)は、足の内側、具体的には舟状骨の近くにある余分な骨または軟骨の一部が炎症を起こすことで痛みを伴います。この骨は成長過程で消失することが多いですが、一部の人に残存し、痛みの原因となります。
3.2 症状
有痛性外脛骨の主な症状は以下の通りです。
・足の内側の痛みと腫れ
・靴が当たる部分の圧痛
・運動や長時間の立位で痛みが増す
・触れると痛みを感じることが多く、時には赤みや熱感を伴う
3.3 原因
有痛性外脛骨の原因は明確にはわかっていませんが、以下の要因が関与していると考えられています。
・遺伝的要因:家族内での発症例が多い
・足の形状:扁平足の人に多く見られる
・成長期の骨の変化:急激な成長期に発症しやすい
3.4 有病率
有痛性外脛骨は一般的な骨異常であり、全人口の約10%に見られます。しかし、すべての人が痛みを感じるわけではなく、有痛性外脛骨が痛みを引き起こすのは全体の約1~2%です。症状は主に10歳から20歳の間に現れ、特にスポーツ活動をしている若年層に多く見られます。
3.5 診断方法
有痛性外脛骨の診断は、患者の症状の詳細な聞き取りと身体診察、そして画像診断によって行われます。
身体診察
足の内側を触診し、痛みの場所と程度を確認します。また、足のアーチや歩行パターンの評価も行います。
画像診断
X線検査は、有痛性外脛骨の診断において最も一般的な方法です。X線画像では、外脛骨の存在とその位置を確認することができます。また、必要に応じてMRIやCTスキャンが行われることもあり、これらの検査によって軟部組織の状態や炎症の程度を詳しく評価します。
3.6 治療方法
有痛性外脛骨の治療は、症状の程度や患者の活動レベルによって異なります。一般的には、保存療法と手術療法の2つのアプローチがあります。
保存療法
安静:まずは足を安静に保ち、過度な負担をかけないようにします。痛みが強い場合は、数週間から数ヶ月の間、運動を控えることが推奨されます。
アイシング:痛みや炎症を軽減するために、患部を冷やすことが有効です。薬物療法:非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を使用して、痛みや炎症を緩和します。市販の痛み止めも効果的です。
インソールやサポーターの使用:インソールや、足の安定性を保つサポーターを使用することで、痛みを軽減し、症状の悪化を防ぎます。また、外脛骨を有している方は偏平足を合併しているケースが多く見られています。インソールを使用し、アーチのサポートだけでなく、足の使い方を調整していくことで痛みが出なくなるようにしていきます。
理学療法:ストレッチや筋力強化の指導を受けることで、足の機能を改善し、再発を防ぐことができます。
手術療法
保存療法で改善が見られない場合や、日常生活に大きな支障をきたす場合は、手術療法が検討されます。手術には、外脛骨の切除や周囲の軟部組織の調整などが含まれます。手術後は、リハビリテーションを行い、徐々に通常の活動に戻ることが推奨されます。
4. 他の余剰骨障害の紹介
4.1 三角骨障害
三角骨は、足首の後方に位置する余分な骨です。これは踵骨(かかとの骨)と距骨(足首の骨)の間に挟まれやすく、特にバレエダンサーやサッカー選手など、つま先立ちの動作が多い人に発症します。足首の後方の痛みや腫れが主な症状です。
4.2 種子骨障害
種子骨は、親指の付け根にある小さな骨です。これらの骨が炎症を起こすと種子骨炎(セサモイド骨障害)と呼ばれます。ランニングやジャンプなどの高負荷運動が原因で発症し、親指の付け根の痛みと腫れが主な症状です。
5. 定期的なフォローアップとメンテナンス
余剰骨障害の治療後も、定期的にフォローアップを行うことが重要です。痛みが再発しないか、足の機能が正常に戻っているかを確認し、必要に応じて治療を継続します。また、適切な靴の選択やインソールの使用を続けることも、再発防止に役立ちます。
6. おわりに
なかなか普段耳にすることがない余剰骨障害や有痛性外脛骨障害といった病名ですが、スポーツ現場などでは比較的多く見られています。
この骨のでっぱりをなくすことは手術を行わないと困難ですが、痛みや足の使い方は大いに改善が見込めます。
痛みが出ていたり、他の部位に悪影響を与えていなければ絶対に取らないといけないものではないので、うまく付き合っていきましょう。
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