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股関節・膝・脚の痛みを改善「脚の専門院リネアル」

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膝の裏がぽっこり!?Bakers’嚢胞とは

膝の裏がぽっこり!?Bakers’嚢胞とは

みなさまこんにちは!八丁堀にある脚の専門院Rinealの見澤です!

前回の記事では骨のでっぱりが気になる方向けに書かせていただきました。

今回の記事では膝の裏がぽっこりと膨らんでいる状態について書かせていただきます。

膝の裏は硬い腱に挟まれているので、多くの人が少し膨れた状態になっていますが、中でも押すとぷよぷよとした感じに膨らんでいる人がいます。「Bakers’(ベイカー)嚢胞」や「ベイカー嚢腫」などと呼ばれています。

今日はこれについてお話していきたいと思います。

 目次

1. はじめに

2. ベイカー嚢胞の概要

3. ベイカー嚢胞の詳細

   – 3.1 病態

   – 3.2 症状

   – 3.3 原因

   – 3.4 有病率

   – 3.5 診断方法

   – 3.6 治療方法

4. 他の関連する膝の障害

5. 定期的なフォローアップとメンテナンス

6. おわりに

1. はじめに

膝の痛みや不快感は、日常生活に大きな影響を与えることがあります。その原因の一つとして挙げられるのがベイカー嚢胞です。本記事では、ベイカー嚢胞の詳細な病態や症状、原因、診断方法、治療法について解説し、その他の膝に関連する障害も簡単に紹介します。

2. ベイカー嚢胞の概要

ベイカー嚢胞(Baker’s cyst)は、膝の裏にできる腫瘤で、滑液が溜まることで生じます。この嚢胞は、膝関節内の圧力が高まると、滑液が膝の後方に押し出され、嚢胞が形成されます。特に膝関節の炎症や損傷が原因となることが多く、時には他の膝の問題を示すサインでもあります。

坂井建雄. (2011).『プロメテウス解剖学アトラス 解剖学総論/運動器系』. 東京: 医学書院.、中村利孝他(2011)『標準整形外科学第11版』.医学書院より引用

3. ベイカー嚢胞の詳細

3.1 病態

ベイカー嚢胞は、膝関節内の滑液が膝の後方に漏れ出して嚢胞を形成する状態です。この滑液は、関節の動きを滑らかにし、摩擦を減らす役割を果たします。嚢胞は滑液が溜まることで膨らみ、痛みや不快感を引き起こすことがあります。

3.2 症状

ベイカー嚢胞の主な症状は以下の通りです:

– 膝の裏側の膨らみや腫れ

– 膝の後方に感じる圧迫感や不快感

– 膝の屈伸時の痛みや硬直感

– 膝の可動域の制限

– 時には膝全体に広がる痛み

3.3 原因

ベイカー嚢胞の原因は多岐にわたりますが、以下のような膝関節の問題が関与していることが多いです:

関節炎:変形性関節症や関節リウマチなど

半月板損傷:半月板の損傷により滑液が過剰に分泌される

滑液包炎:滑液包の炎症

膝の外傷:スポーツや事故による膝の外傷

3.4 有病率

ベイカー嚢胞は比較的一般的な状態であり、特に中高年層や関節疾患を持つ人々に多く見られます。変形性膝関節症や関節リウマチの患者では、その合併症としてベイカー嚢胞がしばしば発生します。

3.5 診断方法

ベイカー嚢胞の診断は、一般的には視診にて患部を観察し、発覚することが多いです。また、他の疾患のためにレントゲンやMRIを撮影した際に発覚することが多いです。患者の症状の詳細な聞き取りと身体診察、そして画像診断によって行われます。

3.6 治療方法

ベイカー嚢胞の治療は、症状の程度や原因となる膝の問題に応じて異なります。一般的には、保存療法が選択されます。痛みや関節可動域制限を伴わない場合は経過観察とされることが多く、逆に炎症を伴う場合や関節可動域制限を伴う場合は以下のような治療が行われます。

保存療法

1. 安静:膝を安静に保ち、過度な負担をかけないようにします。症状が軽減するまで運動を控えることが推奨されます。

2. アイシング:痛みや炎症を軽減するために、患部を冷やすことが有効です。1回20分程度、1日に数回行います。

3. 薬物療法:非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を使用して、痛みや炎症を緩和します。

4. 穿刺:針を用いて嚢胞の滑液を吸引する方法です。ただし、再発することが多いため、一時的な緩和策として行われます。

※手術療法

保存療法で改善が見られない場合や、嚢胞が大きくて痛みや機能障害が著しい場合は、手術療法が検討されます。手術には、嚢胞の切除や原因となる関節内の問題(例えば半月板損傷の修復など)を解消することが含まれます。手術後は、リハビリテーションを行い、徐々に通常の活動に戻ることが推奨されます。

4. 他の関連する膝の障害

前述の通りベイカー嚢胞はそれ単体で発症するというよりは、何か膝の中での問題に続発することが多く見られます。その先立つものとしては以下のようなものが挙げられます。

4.1 半月板損傷

半月板損傷は、膝の内側および外側にある軟骨が損傷する状態です。急性の外傷や慢性的な摩耗が原因となり、痛みや腫れ、膝のロックやクリック感が主な症状です。半月板損傷だけでなく、その他の軟骨の損傷が原因となることもあります。

4.2 変形性膝関節症

変形性膝関節症は、膝関節の軟骨がすり減ることで生じる慢性的な関節炎です。痛みや腫れ、膝の硬直、可動域の制限が主な症状であり、中高年層に多く見られます。

4.3 滑液包炎

滑液包炎は、関節周囲の滑液包が炎症を起こす状態です。膝の前面や後面に痛みや腫れが生じ、特に運動や膝をついた際に痛みが増します。

5. 定期的なフォローアップとメンテナンス

ベイカー嚢胞の治療後も、定期的にフォローアップを行うことが重要です。痛みや腫れが再発しないか、膝の機能が正常に戻っているかを確認し、必要に応じて治療を継続します。また、適切な運動療法や体重管理を続けることも、再発防止に役立ちます。

6. おわりに

ベイカー嚢胞は、膝の痛みや不快感の原因となる一般的な問題です。早期の診断と適切な治療により、症状を緩和し、日常生活の質を向上させることができます。当院では嚢胞自体を治療することは難しいですが、原因の障害を改善することや、周りの組織の状態を整えることで嚢胞による圧迫感や不快感、関節可動域制限を改善することを目的とした治療を行います。

機能的には大きな問題とならないことも多いベイカー嚢胞ですが、見た目はすごく気になるかもしれません。気になる方はお早めに専門家にご相談ください!

本日も最後までお読みいただきましてありがとうございました!

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